沖縄県産の梅は、4月中旬ごろに店頭でチラッと見かけましたが…
県産梅、珍しいなと思っていたらあっという間に見かけなくなりました。
一般的には5月から6月にかけて、店頭に出回ります。
この時期は梅酒や梅干しを作る梅しごとをする方も多いのではないでしょうか?
私は5月に予約注文していた梅が届いたので、今年は梅シロップを作ります。
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梅を購入したら
青梅が家にやってきたら、早めに梅しごとを始めましょう。
梅は常温で置いておくとどんどん熟していき、黄色く完熟梅になってしまいます。
そのスピードは本当に早い。
去年、忙しくて後回しにしていたら2日で黄色くなっていて大慌てで仕込んだ経験があります。
梅シロップは完熟梅でも漬けることはできますが、梅の糖度が高く発酵しやすいのでカビなど保管中の管理が難しくなります。
また、完熟梅から抽出できるエキス量が青梅より少なく、仕上がりも粘度の高いシロップとなる為、青梅で漬けることをオススメします。
梅シロップ作りに必要なもの
必要なもの
☆材料☆
青梅…1kg
氷砂糖…1kg
今回の砂糖はてんさい糖を1kg準備しました。
てんさい糖は、その他の砂糖と比べて体への吸収がゆっくりなので、血糖値の上昇が緩やかなのが特徴です。
☆道具☆
密閉容器…4l瓶
竹串か爪楊枝
お湯またはアルコール(消毒用)
下準備
保存容器の消毒は必須です。
こちらにて消毒方法を記載しています。
ご参考ください。
梅しごとスタート!
流水で洗う
梅は、収穫してそのまま出荷されるので、流水で汚れやゴミをしっかり洗い流します。
しかし、梅を痛めてしまうと失敗のもとになってしまうので、優しく丁寧に洗いましょう。
アク抜きをする
青梅ほどアクが強く、アク抜きをしましょう。
2時間から4時間ほど水に漬けます。
傷があったり、弱っている梅を水に付け置きしてしまうと、茶色く変色してしまいます。
変色してしまった梅は、シロップには使えません。
アク抜きをしている間も、時々梅の様子を見るようにしましょう。
また、梅が熟するにつれてアクは少なくなっていくので、アク抜きは必要ありません。
※今回は梅が熟し始めていたので、アク抜きはしていません。
水気をしっかり拭きとり、ヘタをとる
カビや雑菌繁殖の原因になってしまうので、保存瓶同様、水気は厳禁です。
傷を付けないように、優しく丁寧に、しっかり水気を拭き取ります。
竹串や爪楊枝などを使って梅のヘタを取ります。
ヘタが残っていると苦味やエグみの原因となるので、ひとつひとつすべて取り除きましょう。
冷凍庫で寝かせる
ジップバッグなどに入れて、24時間以上冷凍庫で寝かせます。
冷凍庫で寝かせる事で細胞が壊れ、梅のエキスが抽出しやすくなります。
※この工程は必須ではありません。下記『梅は冷凍した方が良いの?』を参照ください。
梅と砂糖を交互に瓶に詰める
瓶の底から、梅→砂糖→梅→砂糖→…の様に順番に詰めていきます。
今回はてんさい糖を使用したので、梅の隙間を埋める様な感じで詰めました。
最後はてんさい糖で蓋をする様にして詰めます。
蓋をして保管
しっかり蓋をして冷暗所で保管します。
砂糖が溶けると梅が浮き、砂糖は底に溜まるので、1日1回は瓶をゆすりましょう。
1ヶ月ほどで完成します。
梅は長期間漬け込んでいると傷んでくるため、完成したら梅とシロップを分けて保存します。
シロップの飲み方
出来上がったシロップはとても濃いので、水や炭酸水などでお好みの濃さに調整してお飲みください。
すっきりとした爽やかな香りがとても美味しいですよ!
シロップと梅の保存方法
シロップの保存方法
鍋で加熱、または湯煎にかけて殺菌します。
鍋に移し替えて加熱する場合は、沸騰しない様に気をつけます。
湯煎にかける場合は、耐熱の瓶を使用しましょう。
水の状態から火にかけ、徐々に温度を上げるようにすると瓶が割れにくくなります。
15分ほど火にかけ、アクを取ったあと冷ましてから冷蔵保存します。
梅の保存方法
シロップから取り出した梅は、料理の隠し味に使ったり、甘露煮や梅ジャムなどに利用することができます。
梅の保存は冷凍で半年ほど可能です。
梅は料理に使いやすいように種を抜き、小分けして冷凍保存すると便利です。
保存期間
シロップに関しては、加熱殺菌して密閉し、冷蔵保存している場合で1年ほど。
何度もふたを開けるなど密閉されていない状態だと、酸化が進み傷みやすくなるので、なるべく早く消費しましょう。
取り出した梅は、冷凍で半年ほどが目安です。
梅のアク抜きで失敗したら?
アク抜きで水に漬けていたら、梅が茶色く変色してしまった経験はありませんか?
その場合、とても残念ながらその梅はシロップや梅酒などの加熱を伴わない梅しごとで使うことはできません。
傷などがついた状態で水に長時間漬けてしまうと、その部分から傷んでしまうのです。
そうならない為にも、なるべく傷のない梅を選んで購入し、洗う時も丁寧に優しく、アク抜きの間も放置せず定期的に観察することが大切です。
では、もし梅を傷めてしまった場合は泣く泣く廃棄処分しか方法はないのでしょうか?
いえいえ、傷みが生じてしまった梅でも、梅ジャムなどの『加熱を伴う梅しごと』には使えるのです。
万が一のその時は、苦渋の決断ではありますが、他の梅しごとで使用するようにしましょう。
梅は冷凍した方が良いの?
梅を冷凍すると、細胞が壊れてエキスの抽出が早くなるので、シロップが早く上がります。
エキスの抽出が早くなる分、カビの発生や発酵のリスクを低くすることができます。
しかし、冷凍せずにそのままの梅を使用する場合は風味や香りが冷凍梅よりも格段に良く仕上がります。
お好みで使い分けると良いでしょう。
梅シロップが発酵してしまったら?
梅シロップをを漬けていたら白い泡がブクブク出てきてしまった場合、それは発酵しているサインです。
発酵を止めるには加熱が必要です。
漬け込んで日が浅い場合は梅のエキス抽出が完了していないので、シロップだけを鍋に移し替えて弱火で煮込み、アクを取り除きます。
アクが出なくなったら冷ましてからシロップを元に戻し、また冷暗所で保管します。
漬け込み始めて10日ほど経っている場合は、梅エキスの抽出が完了しているのでつけ置きを終了し、上記の『シロップの保存方法』にしたがって手順を進めます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
梅しごとは、仕入れから仕込みまで、時間との勝負です。
今年も暑い夏をさっぱり乗り切るために、美味しい梅シロップを作りましょう!